Baby,

ドキドキライフ ♪

好き好き大好き超愛してる。 舞城王太郎

 

 

タイトルが可愛い。本のページの端がピンク色に塗られていて非常に良い。

特殊な擬音がおもしろい。

舞城さんに共感する場面が多くある。普段から考えていたことを細かく長く的確に言い表してくれて嬉しい。

アダムとイヴの話(ニオモ)や1番最後の話(ドリルホール)など変で美しい世界観がいい。死んだらよくわからない美しい鉱物になるイヴなど。

 

前半の構成がなんでこの構成なのか理由はわからなかったけど、恋を連続でたくさん見せられたので僕は新鮮な果実になりました

 

僕はこんなとこで盛大にオナニーをしている場合ではないのだ。と村田あるいは俺が言うようにオナニーしてないではやくセックスをして自分を平たくして、丸くならないように円にならないようにしていくべきなのに僕はオナニーばかりしていて、しかしその結果が本当に円になり僕が消滅してしまう理由になるのかはわからない、が、はやくセックスをして他人と関わっていくべきなのかもしれない ハ?

 

1番最後の話、『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』、好きかもしれない。

セックスと世界と戦いとよくわからない自分の意識の話で、この話の村田の世界は夏だった。この話、それこそ『全身の肌の皮膚の1番上が全部剥けて1番繊細なところが剥き出しになってる』ような話だなと思う。村田の心情は、セックスに関する気持ちよさは繊細で、世界を守る村田くんはセックスによって1番繊細なところを晒すことになっているように思う。村田くんだけじゃなくて人間誰しもそうかもしれない。この話は疾走感がある。すばばばばと話が進んで閃光がバッと光って白い花が咲くような眩しい場面があって、最後には頭を刺して一体化する神のような、大きな衝撃を、胸が高鳴るその最後に与えられる。気持ちが良い。

 

 

舞城王太郎、白い閃光だよね

 

 

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